台風が近づくと「ぼやぼや」するんです|加計呂麻島暮らし

台風が発生すると、「内地」の皆さんはとても心配をしてくれるのですが、台風は大きさ・強さによって全く影響が異なり、何より進路方向によっても影響が全然違うので、「台風=怖い」という訳でもなく、私が住んでいるのは、加計呂麻の南西側なので太平洋側を通る台風の時は案外影響が少なくて済むのです。

これも山に囲まれ、リアス式海岸の複雑な地形のおかげ。

【この複雑な地形が豊かな生態系を育み、台風から守ってもくれるのです】

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なので、台風が発生すると、島人(しまっちゅ)の諸先輩方と、「(台風)はどっちへ行くか」「どのくらいの強さか」「いつが最接近か」の話題で持ちきりです。
直撃もしくは接近する時は、潮の時間(大潮か小潮なのか、満潮時か干潮時なのか)も気がかりなところ。

バナナの木

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そんな台風話で、移住したての頃はよくわからなかった表現・・・
「ぼやぼやしてきたな」

はて?
低気圧でボーッとすることかしら?
実際、台風が接近するとなんとなく頭が重く、体も気怠くて、ぼんやりするもの。
猫のサンちゃんも、台風時はぬいぐるみのように全く動かなくなります。ついでになぜかオットーも。
まあ、動物の正しい過ごし方なのでしょう。
(はて?オットーは野生動物寄りのニンゲンか?!。と言う話は置いといて。)


【10何時間もこのまま動かないこともありました・・・zzz】

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で、「ぼやぼや」とは、ボーッとすると言う意味か?

否。


台風の強い風が徐々に近づいてきて、森がざわざわし始め、海も波立ち、ブワーッと強い風が吹き始めることを「ぼやぼやする」と言うのです。

私は、なんだかこの「ぼやぼや」と言う響きが好きで、無駄に使っていると「いや、まだこれは’’ぼやぼや’’とは言わないよ。」と優しく指摘を受け、何年経っても「ぼやぼや」加減の難しさを痛感する次第です。

台風6号はゆっくり発達しながら、石垣島・宮古島あたりをノロノロと移動している影響で、こちら加計呂麻も強風が続いています。
外に出られる程度の風と雨ですが、海上は大時化のためフェリーが欠航してはや5日になりました。

物資が全く届かないので、あるものでやり過ごすしかないのですが、明日の天気も不安定そうなのでこれはいよいよ1週間欠航コースに突入の予感。
台風の低気圧でぼやぼやならぬ、ぼーっとしているぷかぷかりんごも流石に1週間欠航が続くと困るでしょう!とご心配をいただきますが、そこは長年培った島暮らしのあれこれ、1週間くらいで根をあげる暮らしではございませんのでご安心を。

な〜んて、フェリー欠航くらいは、直撃コースを思えばなんてことはないもので。
水も出るし、電気も消えていないので。


台風進路のみなみなさま、大きな被害がありませんように。